結論からいうと、お勧めは蛍光灯です。フィルムで撮影する時代は、蛍光灯で撮ると、緑色の光が強く写真撮影には不向きと言われていました。しかし蛍光灯の選択さえ間違わなければ、デジカメはうまくこの緑色の濁りを消してくれます。 そのため、一般向け写真機材(プロはストロボがメイン)にも蛍光灯ライトが数年前からたくさん登場しています。
ただし蛍光灯ならなんでもよいということではありません。条件が2つあります。
明るさがあること-天井の丸型蛍光灯であれば光量的には問題はありませんが、被写体(撮る物)にいかに近づけるかが課題になります。現実的にはアームライトなどが良いと思います。アームライトにつける電球型蛍光灯の場合、最低20Wは必要とお考えください。電球型蛍光灯21Wで電球100W相当になります。デスクスタンドなどに使われているツイン27Wも電球で100W強相当(少し明るい)です。13Wは暗くて使いづらいと思ってください。 明るさの目安として箱などに「全光束○○lm」と書いてあります。パナソニックの電球型蛍光灯21W・100W相当の場合1390lm(ルーメン)の記載があります。これなら十分小物撮影につかえます。
光る色に気をつけましょう-3波長型昼白色の物を選択してください。昼光色では光が少し青すぎます。電球色では赤すぎます。また表示がない場合がありますが3波長型のほうが色の見え方はきれいです。ほとんどのデジカメで、ホワイトバランスをオートのままで使えると思います。(カスタム設定したほうがより良い)
昔ながらの電球は100均にもあり、写真のようなタングステン写真電球は量販店でもまだ売っているようです。これは2灯も使えば十分な光量があり、ブルーのカラー用電球は光の色も調整してあり、価格も手ごろです。写真学校でも最初はこの電球を使って勉強するところが多いようです。しかしあまりお勧めできません。
その理由は、第一に、すごく発熱し危険です。白熱電球全般にやけどすることがあります。
第二の理由は、消費電力が多いことです。350W~500Wなど数灯使えばブレーカーが落ちる恐れがあります。
第三に、電球の寿命があまり長くありません。写真用の電球は20時間~200時間と寿命がかなり短いものです。
国内家電メーカーの蛍光灯電球は100W相当(消費電力20W)ですが、アマゾンや楽天市場では、150W相当や500W相当をうたう光量の多い蛍光灯電球が販売されています。ほとんどが中国製のため品質にばらつきがあります。管理人も数年前購入しテストしたところ、明るさ、色はまずまずですが、スパイラル状の部分が弱く(ガラスが薄く)すぐ壊れてしまいました。 最近(2017年)は、少し品質が上がり補助光として使う写真館もでできました。(消費電力○○Wと明るさ○○W相当の表示を混同しないよう注意)
被写体が衣類など大きめのが多い場合、この手のランプを使う定常光ライトがお勧めです。
今から照明はLEDだと言われていますが、まだ発展途上といわざるをえません。LEDランプは明るさの面で特別な製品がやっと写真撮影に使えるようになってきました。問題は、Ra (平均演色評価数) という値が低いことです。簡単に言うと色に問題あり(忠実な色では無い)なのです。(単なる色温度の問題ではありません)
なお光量のことを言わなければ、高演色Ra90の物が販売されています。ただ40W相当の明るさのため8灯ほど使わないと実用になりません。(面光源として使う意味はあるが)
アマゾンで売られている, 大光量、高演色性LEDランプ【 039 】Sh50Pro-S 撮影用 50W LED電球 Ra95 高演色性 E26
写真撮影用として平均演色評価数の高いランプであることをうたって販売している製品は数社です。(2017年)価格も高めです。やがて低価格化、一般化するものと思われます。
次のページでは照明器具について説明します。